アイドルが発端となるネット炎上はどんな時代でもありますが、近頃は共演者に飛び火することが多いですね。
個人ひとりの発言に対して、ネット上で不特定多数のユーザーから集中砲火を浴び、病んでしまう方も多いです。
情報社会になってからは、このような現象は日常の風景となっています。
実は最近も、山梨県富士川町にあるパンの名店「無添加ベーカリー・デッセム」の店主・廣瀬満雄さんも、あるアイドルとテレビで共演したことで、ネット炎上を経験しました。
その炎上した経由は、一言でいえば廣瀬満雄さんのメンバーに対する厳しすぎる対応であります。
目次
炎上理由は番組『欅って、書けない?』で欅坂メンバーがパン作りに挑戦で廣瀬満雄が説教?
山梨県のパンの名店「無添加ベーカリー・デッセム」を切り盛りする、パン業界の巨匠・廣瀬満雄さん。
かつて、テレビ番組『欅って、書けない?』(テレビ東京系列)の収録で、廣瀬満雄さんの店を訪れ、廣瀬さんの指導の元、メンバーがパン作りに挑戦しました。
パン作りに挑戦したメンバーは渡辺梨加さんと長沢菜々香さんでした。
放送中、廣瀬さんは元気良く返事をしない2人に対して厳しめに叱咤しました。
廣瀬満雄さんは渡辺さんと長澤さんに対して、
「返事くらいちゃんとしろ!」
「それが社会生活の基本だろ」
と、普通のパン修行の若者と変わらないトーンでお説教したのです。
この廣瀬さんが強い言葉を聞いた欅坂ファンが怒り、その後に炎上したのです。
番組終了後にネット上で廣瀬満雄及びパン屋に誹謗中傷の書き込み
ヒヤヒヤする内容の番組でありましたが、放送終了後には案の定、ネット上は荒れ放題でした。
一部の熱狂的な欅坂ファンから、廣瀬さん個人のこと、店舗に対する誹謗中傷の書き込みが多く出たのです。
パンが好きな人の中で、廣瀬満雄さんは熱い方であることは知られてますし、過去に修行系のドキュメントに登場して、知る人ぞ知るキャラクターでありました。(有名なマナーの先生と同じようなものです)
ファンの中でも厳しい上司を持つサラリーマンなどは「こんなもんだろ」と普通の反応でありましたが、若いファンは欅坂46メンバー側に共感し、怒り心頭だったのです。
その後に廣瀬満雄さんがネット媒体のインタビューで、「何故あえて彼女たちを怒ったのか?」その真意を語って話題となっています。
そもそも廣瀬満雄は欅坂メンバーを怒っていない?
山梨県「ベーカリー・デッセム」を切り盛りする廣瀬満雄さん。
普段の廣瀬さんは非常に温厚な人であり、パン作りに入ると別人に変わるような方です。地元のファンは、今回の欅坂絡みの炎上で気の毒に思っていることでしょう。
本人の話を聞く限り、そもそも廣瀬さんは彼女たちに怒っていないと主張してます。
これまでにも、廣瀬さんはパン作りの修行者に対して怒ったことは一度もないそうです。
番組を観ていたファンからすると「嫌々怒鳴り散らしてたじゃないか!」と思うかもしれませんが、そもそも「怒る」と「叱る」の認識の違いがあったようです。
「私が欅坂の子たちにしたことは“怒る”ではなく、“叱る”です。確かに私は欅坂の子たちを叱りました。私は叱る時には徹底的に叱ります。ただ、パンを学びにきた人間を怒ったことは欅坂の子たちも含めて一度もありません」
これは、美輪明宏さんも教育論を語る時に話されていた話ですね。怒るは自分の感情、叱るは相手への教養だという話です。
廣瀬氏は炎上してることを知らなかった?その後の反応
ちなみに番組が放送された後、廣瀬さんの元にすぐにプロデューサーから電話があったそうです。
番組スタッフから”炎上してしまって、そちらにも苦情の電話がいくかもしれない”と言われたそうです。
また、知り合いからも炎上について心配されたそうです。
当時にして若手女子プロレスラーの女性の件もあったので、当然心配されますよね。
ただ幸いにも廣瀬さん自身、自分のSNS投稿以外にネットを見ることはない方だったので、炎上していることには気づかなかったそうです。
炎上したことが言われ知った際には、欅坂に激怒したことなんて身に覚えのないことで混乱したそうです。
怒ると叱るの違いを前置きしながらも、
「厨房から離れれば、欅坂46の子たちも普通の女の子で、普通に生活している人です。そのことはよくわかっていますし、厨房の外に出たら私から言うことは何もないです。ただ、厨房の中では私の流儀を守ってもらいたい」
「一歩厨房に入ってしまえば、誰であろうと、1日だけであろうと関係ありません。パンを前にしたら、パンに対して失礼であってはならないと考えています」
と言及し、廣瀬さんなりに相手(欅坂メンバー)へのリスペクトがあることと、自分なりの流儀があることを話されています。
実はネット上では欅坂メンバー(渡辺・長沢)が悪いという意見が多い?
実際に炎上した番組の動画を見ていると、確かに渡辺さんも長沢さんもしっかりとした返事ができていません。
社会人に限らず、同世代の子でも部活動をしてる子、厳しい親の元に生まれた子、バイトを頑張ってる子から見れば、このお二人の返事をしない姿勢には違和感があります。
Twitterなどでは、
「返事ができないなど論外ですね」
「これ、叱られて当然だと思う」
「一部の歪んだファン心理や行動が推し自体のイメージを下げてしまう」
「本当のファンは感謝してるよ、叱ってくれて」
と、メンバー二人の態度に問題があったと、冷静な意見も多いのです。
廣瀬さんの、
「相手の言うことがわからなければ返事をしてほしいと言いました。『はい、なんでしょう』『はい、どういう意味ですか』と返事をしてほしい。『はい』という返事ができないというのが叱る要素でしたね。ただ、彼女たちに腹を立てたとかそういったことではないです」
という話を聞く限り、廣瀬さんが伝えたかったことはシンプルで誰にでもわかることでありますし。
廣瀬満雄の意外な経歴。高学歴で海外留学も?
1951年東京杉並のパン屋の三男として生まれる。
1969年東京経済大学経営学部卒業。
1972年カルフォルニア パラルタラニーカレッジ卒業。
1981年ミツ ベーカリーコンサルティング創立。
1994年米国国務長官名で経営学博士号授与。
1995年東京都西荻窪に、無添加パン工房「リスドォル・ミツ」出店。
2006年東京都南荻窪に、「リスドォル・ミツ」丸十店出店。
業界からの圧力/常識と価値観の壁に勝ち抜いた男
今でこそ、オーガニックや無添加の食品が重宝されていますが、廣瀬満雄さんがパン作りを始めたばかりの時代は農薬も添加物も気にしない時代だったそうです。
当時の廣瀬さんのパン作りに対して、様々な方面から圧力がかかっていたそうで、ヤクザまがいの人から脅しの電話が来ることもあったそうです。
そんな時代を生き抜いた廣瀬さんからすると、ネット炎上なんてどうでも良いことなんですね。
そして、自分が信念を持って続けたことが、昨今の食品業界の常識になったという裏付けも自信になっていることでしょう。
教育やコミニュケーションに関して、価値観の違う異国の地で奮闘した歴史もありますし、職人としてだけでなく、人としても優れた人であることには間違いありません。