ローリングストーン誌が得意とする「史上最も偉大な〜」シリーズのギタリストバーションの紹介です。

実はこのランキングは2003年に一度発表されたことがあったのですが、「なんで、こんな順位になるんだ?」と当時はブーイングの嵐でした。

その後2011年に改訂版が発表されると、少しはブーイングが収まったそう。

そもそもギタリストというのは、その人が好きな年度やジャンルによって疎らです。

改革的なことをやって意味で歴史的に偉大なギタリストもいれば、改革的ではなくてもそのギタリストが作った曲や技術の個性の偉大さをも考慮しなければいけず、しっかりと網羅したランキングを作るのは困難です。

あくまで雑誌の作った目安ぐらいの気持ちで考えると良いと思います。

この記事では2011年の改訂版と、改定される前の2003年版の両方を紹介したいと思います。

目次

ローリングストーン誌が選ぶ偉大な100人のギタリストランキング[2011年改定版]

順位 ギタリスト名 所属バンド
1位 ジミ・ヘンドリックス Jimi Hendrix Experience
2位 エリック・クラプトン Yardbirds,Cream等
3位 ジミー・ペイジ Yardbirds,Led Zeppelin
4位 キース・リチャーズ Rolling Stones
5位 ジェフ・ベック Jeff Beck Group
6位 B.B.キング B.B.キング
7位 チャック・ベリー Chuck Berry
8位 エドワード・ヴァン・ヘイレン Van Halen
9位 デュアン・オールマン Allman Brothers Band
10位 ピート・タウンゼンド The Who
11位 ジョージ・ハリスン The Beatles
12位 スティーヴィー・レイ・ヴォーン Stevie Ray Vaughan
13位 アルバート・キング
14位 デヴィッド・ギルモア Pink Floyd
15位 フレディ・キング Freddie King
16位 デレク・トラックス The Allman Brothers Band
17位 ニール・ヤング Neil Young
18位 レス・ポール Les Paul
19位 ジェームズ・バートン
20位 カルロス・サンタナ Santana
21位 チェット・アトキンス
22位 フランク・ザッパ Frank Zappa
23位 バディ・ガイ Buddy Guy
24位 アンガス・ヤング AC/DC
25位 トニー・アイオミ Black Sabbath
26位 ブライアン・メイ Queen
27位 ボ・ディドリー
28位 ジョニー・ラモーン Ramones
29位 スコティ・ムーア
30位 エルモア・ジェイムス
31位 ライ・クーダー Ry Cooder
32位 ビリー・ギボンズ ZZ Top
33位 プリンス
34位 カーティス・メイフィールド
35位 ジョン・リー・フッカー
36位 ランディ・ローズ Ozzy Osbourne
37位 ミック・テイラー The Rolling Stones
38位 ジ・エッジ U2
39位 スティーヴ・クロッパー Booker T. & the M.G.'s
40位 トム・モレロ Rage Against The Machine
41位 ミック・ロンソン David Bowie
42位 マイク・ブルームフィールド Butterfield Blues Band
The Electric Flag
43位 ヒューバート・サムリン
44位 マーク・ノップラー Dire Straits
45位 リンク・レイ
46位 ジェリー・ガルシア The Grateful Dead
47位 ステファン・スティルズ Crosby, Stills, Nash & Young
48位 ジョニー・グリーンウッド RadioHead
49位 マディ・ウォーターズ
50位 リッチー・ブラックモア Deep Purple
51位 ジョニー・マー The Smiths
52位 クラレンス・ホワイト The Byrds
53位 オーティス・ラッシュ
54位 ジョー・ウォルシュ Eagles
55位 ジョン・レノン The Beatles
56位 アルバート・コリンズ
57位 ロリー・ギャラガー Taste
58位 ピーター・グリーン
59位 ロビー・ロバートソン The Band
60位 ロン・アシュトン The Stooges
61位 ディッキー・ベッツ The Allman Brothers Band
62位 ロバート・フリップ King Crimson
63位 ジョニー・ウィンター Johnny Winter
64位 デュエイン・エディー
65位 スラッシュ Guns N' Roses
66位 レスリー・ウェスト Mountain
67位 T-ボーン・ウォーカー
68位 ジョン・マクラフリン Miles Davis
The Mahavishnu Orchestra
69位 リチャード・トンプソン Fairport Convention
70位 ジャック・ホワイト The White Stripes
71位 ロバート・ジョンソン Robert Johnson
72位 ジョン・フルシアンテ Red Hot Chilli Peppers
73位 カート・コバーン Nirvana
74位 ディック・デイル DEL-TONES
75位 ジョニ・ミッチェル
76位 ロビー・クリーガー The Doors
77位 ウィリー・ネルソン
78位 ジョン・ファイー
79位 マイク・キャンベル Tom Petty and The Heartbreakers
80位 バディ・ホリー
81位 ルー・リード The Velvet Underground
82位 ネルズ・クライン Wilco
83位 エディ・ヘイゼル Funkadelic
84位 ジョー・ペリー Aero Smith
85位 アンディ・サマーズ The Police
86位 J・マスシス Dinosaur Jr.
87位 ジェイムズ・ヘットフィールド Mettalica
88位 カール・パーキンス
89位 ボニー・レイット
90位 トム・ヴァーレイン Television
91位 デイヴ・デイヴィス The Kinks
92位 ダイムバッグ・ダレル PANTERA、DAMAGE PLAN
93位 ポール・サイモン Simon & Garfunkel
94位 ピーター・バック R.E.M
95位 ロジャー・マッギン The Byrds
96位 ブルース・スプリングスティーン Bruce Springsteen
97位 スティーヴ・ジョーンズ Sex Pistols
98位 アレックス・ライフソン Rush
99位 サーストン・ムーア Sonic Youth
100位 リンジー・バッキンガム Fleetwood Mac

2003版「ローリングストーン誌が選ぶ史上最も偉大な100人のギタリスト」

1位ジミ・ヘンドリックス 2位デュアン・オールマン(オールマン・ブラザーズ・バンド)
3位B.B.キング 4位エリック・クラプトン
5位ロバート・ジョンソン 6位チャック・ベリー
7位スティーヴィー・レイ・ヴォーン 8位ライ・クーダー
9位ジミー・ペイジ(レッド・ツェッペリン) 10位キース・リチャーズ(ローリング・ストーンズ)
11位カーク・ハメット(メタリカ) 12位カート・コバーン(ニルヴァーナ)
13位ジェリー・ガルシア(グレイトフル・デッド) 14位ジェフ・ベック
15位カルロス・サンタナ(サンタナ 16位ジョーイ・ラモーン(ラモーンズ)
17位ジャック・ホワイト(ホワイト・ストライプス) 18位ジョン・フルシアンテ(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)
19位リチャード・トンプソン 20位ジェームズ・バートン
21位ジョージ・ハリスン(ビートルズ) 22位マイク・ブルームフィールド
23位ウォーレン・ヘイネス 24位ジ・エッジ (U2)
25位フレディ・キング 26位トム・モレロ(レイジ・アゲインスト)
27位マーク・ノップラー 28位ステファン・スティルズ
29位ロン・アシュトン(ストゥージズ) 30位バディ・ガイ
31位ディック・デール 32位ジョン・シポリナ(クイックシルバー)
33位リー・ラナルド(ソニック・ユース) 34位サーストン・ムーア(ソニック・ユース)
35位ジョン・フェイヒー 36位スティーヴ・クロッパー(ブッカー・T&ザ・MGズ)
37位ボ・ディドリー 38位ピーター・グリーン(フリートウッド・マック)
39位ブライアン・メイ(クイーン) 40位ジョン・フォガティ(クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル)
41位クラレンス・ホワイト(バーズ) 42位ロバート・フリップ(キング・クリムゾン)
43位エディ・ヘイゼル(ファンカデリック) 44位スコッティ・ムーア
45位フランク・ザッパ 46位レス・ポール
47位T-ボーン・ウォーカー 48位ジョー・ペリー(エアロスミス)
49位ジョン・マクラフリン 50位ピート・タウンゼント(ザ・フー)
51位ポール・コゾフ(フリー) 52位ルー・リード
53位ミッキー・ベイカー 54位ヨーマ・カウコネン(ジェファーソン・エアプレイン)
55位リッチー・ブラックモア(ディープ・パープル) 56位トム・ヴァーレイン(テレヴィジョン)
57位ロイ・ブキャナン 58位ディッキー・ベッツ
59位ジョニー・グリーンウッド(レディオヘッド) 60位エド・オブライエン(レディオヘッド)
61位アイク・ターナー 62位ズート・ホーン・ロロ(ザ・マジック・バンド)
63位ダニー・ガットン 64位ミック・ロンソン
65位ヒューバート・サムリン 66位ヴァーノン・リード(リヴィング・カラー)
67位リンク・レイ 68位ジェリー・ミラー(モビー・グレープ)
69位スティーヴ・ハウ(イエス) 70位エドワード・ヴァン・ヘイレン(ヴァン・ヘイレン)
71位ライトニン・ホプキンス 72位ジョニ・ミッチェル
73位トレイ・アナスタシオ(フィッシュ) 74位ジョニー・ウィンター
75位アダム・ジョーンズ(トゥール) 76位アリ・ファルカ・トゥーレ
77位ヘンリー・ヴェスティン(キャンド・ヒート) 78位ロビー・ロバートソン(ザ・バンド)
79位クリフ・ギャラップ(ジーン・ヴィンセント) 80位ロバート・キーン(ザ・ヴォイドイズ)デレク・トラックス
81位デレク・トラックス 82位デヴィッド・ギルモア(ピンク・フロイド)
83位ニール・ヤング 84位エディ・コクラン
85位ランディ・ローズ 86位トニー・アイオミ(ブラック・サバス)
87位ジョーン・ジェット(ザ・ランナウェイズ) 88位デイヴ・デイヴィス(キンクス)
89位D.ブーン(ミニットメン) 90位グレン・バクストン(アリス・クーパー)
91位ロビー・クリーガー(ドアーズ) 92位フレッド・スミス(MC5)
93位ウェイン・クレイマー(MC5) 94位バート・ヤンシュ
95位ケヴィン・シールズ(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン) 96位アンガス・ヤング(AC/DC)
97位ロバート・ランドルフ 98位リー・スティーブンス(ブルー・チアー)
99位グレッグ・ギン(ブラック・フラッグ) 100位キム・セイル(サウンドガーデン)

2011年改訂版より前の2003年版が揶揄される理由

上手いけど革命的でない人が上位

技術的に上手い人はたくさんいますが、その技術を横並びにランキングするのは不可能。

ということで、このランキングの中においては技術的な評価よりも改革的なことをしたギタリストを上位に入る方が納得です。

2003年版ではメタリカのカークが11位だったということで「え、知名度優先?」と読者の怒りを買ったのです。

知名度やカリスマ性優先?

2003年版ではギタリストとして改革的でないカート・コバーンが12位に入ってます。11位のカークもそうですが、著名なタレント性あるギタリストが優先的に上位に入ってしまってます

その他にも、良い曲を作った意味で優秀な、どちらかというとギターボーカリストとして偉大な方がリードギターに命を賭けてる人を超えてしまってるような違和感があります。

例:カートの他にもランナウェイズのジョーン、ラモーンズのジョニーなど

スラッシュやアンガス・ヤングの扱いの酷さ

変にタレントが上位に入ってると思えば、

アンガス・ヤングやヴァン・ヘイレンが下位だったり、

スラッシュ、イングヴェイ、ポール・ギルバートが圏外だったり、極端なこともしてます。

ギターの雑誌を買い漁ってきたギターバカからすると、自分が信じてコピーしてきた名リフが滑稽に思えてしまいそうな、酷いランキングだったのです。

おすすめの記事