これまでに多くのアーティストにカバーされてきた太田裕美さんの名曲「木綿のハンカチーフ」。

70年代にヒットした曲ということで、当時を過ごしてない若者からすると「誰の曲?」と言った感じですが、曲を聴くと「あぁ、知ってる!」となる正真正銘の名曲です。

良い曲であるのは誰もが認める事実でありますが、そもそも「木綿のハンカチーフ」とは何か?

そして、歌詞にはどんな意味が込められているのか?

この曲が生まれた背景と、どうしてこの曲が人の心を打ち、リリースから30年以上も経つ今も愛されているのか。

太田裕美/木綿のハンカチーフの歌詞の意味。作詞・松本隆が描いた遠距離恋愛

「木綿のハンカチーフ」という曲は、一言でいえば、

「遠距離恋愛をするカップルの気持ちの変化を表現した曲」です。

歌い出しは明るく、男心で

恋人よ 僕は旅立つ
東へと 向う列車で
はなやいだ街で 君への贈りもの
探す 探すつもりだ

と希望に溢れています。

が、その後は話者が男性から女性になり、

いいえ あなた私は
欲しいものはないのよ
いいえ あなた私は
欲しいものはないのよ
ただ都会の絵の具に
染まらないで帰って
染まらないで帰って

と歌い出しの明るい手紙のような歌詞(男)に対して、暗いメッセージ(女)を対話で返しているのがわかります。

この時点で二人が遠距離であることがわかりますし、気持ちがズレていることもわかります。

次第に物語が進んでいき、二人の気持ちが変化していくのです。

今では椎名林檎さんなど多くのアーティストが取り入れてる手法でありますが、当時この歌詞の書き方はとても斬新でありました。

読んでいるだけで切ない2人の男女のすれ違いの歌詞

都会で流行っている指輪を送ろうか?という男の手紙に、あなたのキスよりも欲しいものはないという女性のアンサー。

都会で洗練されたスーツを着た自分の写真を見て欲しいという男の手紙に、田舎の草むらで寝転ぶあなたが好きだったという女性のアンサー。

最後には、

恋人よ 君を忘れて
変わってく ぼくを許して
毎日 愉快に過す街角
ぼくは ぼくは帰れない

と、男が完全に昔の自分を忘れ、都会に染まり、さらに女を愛していないことを伝えます。

遠距離、最後の言葉がこれだったとしたら切なすぎますね。

この残酷な男のメッセージに対して、最後に女性は、

あなた 最後のわがまま
贈りものをねだるわ
ねえ涙拭く木綿の
ハンカチーフください
ハンカチーフください

と、悲しみの涙を服ための木綿のハンカチーフをくださいとアンサーし、最後の別れを伝えたのです。

長編映画のような物語を数行の歌詞で表現している凄み

都会への生活に希望を抱きながらも、田舎に残した彼女のことを絶対に愛し続けると違った男が、結局は最後は都会に染まり、かつて愛した女のことさえも忘れてしまう。

都会に出向いた男の変化を心配しながらも、どこか信じたい気持ちが垣間見れ、でも結局最後は嫌な予感が的中して裏切られてしまう。

2時間ぐらいの遠距離恋愛が頭の中で流れるぐらいに、ストーリー性に奥行きがあります。その奥行きをたった数行の歌詞で表現されていることが、この曲の歌詞の凄まじさだと思います。

宮本浩次がカバーが収録された「romance」は大ヒット

どの年代にも、この「木綿のハンカチーフ」をカバーするアーティストはおり、コンスタントに話題になります。

令和の時代になってからは、エレカシのボーカル・宮本浩次さんが初のソロ活動・ソロカバー曲に、この「木綿のハンカチーフ」をカバーしました。

宮本浩次さんの味のある歌唱は多くの人の心に受け、楽曲が収録されたアルバム「romance」はオリコンチャートで一位を獲得しました。

もちろん「木綿のハンカチーフ」は同カバーアルバムの中でも人気の楽曲で、宮本さん自身もずっと前から歌いたいと思っていた曲です。

橋本愛が歌う「木綿のハンカチーフ」がバズる

さらに、宮本さんのカバーアルバムがヒットした同時期に、女優の橋本愛さんがユーチューブチャンネルで同楽曲を歌い、バズることもありました。

女優の橋本愛(24)が28日、自身のインスタグラムを更新し、25日にYouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE(TFT)」で公開した「木綿のハンカチーフ」の一発撮りの反響について思いを語った。

 橋本は「たくさんの反響をいただいて、とてもとても、嬉しい気持ちです…。自分の可能性を信じてくれた音楽スタッフの皆さん、この曲を生み出してくれた筒美京平さん、松本隆さん、美しく繊細なピアノの音を奏でてくださった武部聡志さん、お聴きくださった皆さん、このご縁と巡り合わせに、心から感謝します」と記し、歌唱の一部を動画で公開。

 「レコーディングが終わった今も、歌詞の中の二人の気持ちに思いを馳せて、もしまた歌う機会があったら、もしかしたらまた違う想いを込められるかもしれないな、なんて思いながら過ごしています。そしてまた、この世界のどこかで今も二人が生きていることを感じます。どうか幸せな未来が待っていますように」とつづった。

橋本さんの透き通った声で、女優さんらしい感情のこもった歌詞が感動的ですね。

最後、橋本さんの泣きそうになってる声にもらい泣きしてしまいそうです。

これだけ若い女優さんが大事に歌い、若いユーザーに大受けするだなんて、曲の破壊力を物語ますね。

太田裕美は現在乳がんで闘病中も歌手活動は続く

現在も太田裕美さんは歌手活動を続けていますが、健康状態はあまりよくないみたいです。

2019年の夏頃に、乳がんであることをブログで告白して大きなニュースとなりました。

太田さん本人が書いたブログでは、乳がんを患い、治療中であることを発表し、7月のライブ後に手術を受け8月から抗癌剤治療を受けていることを発表しました。

休業する選択もあったみたいですが、2019年は45周年のメモリアルがあったということで、ファンを待たせたくなかったようです。

「病気になって初めて知る“気づき”がたくさんあります。神様はまた新たな試練を与えて下さってるんだ、と現実をしっかりと受け止めつつ、今まで通り、朝起きてご飯作って洗濯して掃除して、十兵衛と散歩して、歌を作り歌っていく、そんな日々の営みを大事に続けていこうと思っています」

当たり前な毎日に追われながらも、音楽が出来る幸せを噛みしめているようです。

 

 

 

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